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絵本列車 ∞ てくてくちょうむすび
ゆかいな旅立ちの絵本*『ペンギンくん、せかいをまわる』

『ペンギンくん、せかいをまわる』
著者:マーガレット・レイ&ハンス・アウグスト・レイ
訳:山下明生
出版社:岩波書店



ペンギンランドの全国放送、アイス局の

おはなし番組を担当しているペンギン君は、

おはなしのタネがすっかりなくなって困っています。


あるとき、お話のタネをさがしに行こう!と思い立ち、

仲間と家族がつくってくれたボートに乗って

旅に出ることにしました。


最初のうちは、な〜んにも起こらなくて、

退屈してしまうペンギン君ですが、

次々にハプニングが起こり、

楽しく愉快なお話が展開していきます。


大きな船の大砲からポーンと打ちあげられたり、

暑い、暑い 砂漠を歩くハメになったり、

飛行機の上からまっさかさまに海に落ちてしまったり・・・


でも、何が起ころうとも前向きなペンギン君♪

果たして 無事にペンギンランドに

お話のタネを持って帰れるでしょうか(^^)

***************************


この絵本は、『ひとまねこざる』の作者である、

マーガレット・レイ(1906-1996年)さん、
ハンス・アウグスト・レイ(1898-1977年)さんご夫妻の

遺産の中から原稿が見つけられ、

2000年に出版されたものです。


第二次世界大戦の始まった1939年、

当時パリに暮らしていた二人は、

『フィフィのぼうけん』という題名で

とても知りたがりやの、かわいいこざるの物語を描き始めます。


※これが、のちにアメリカで出版される、『Curious George

ひとまねこざる(おさるのジョージ)の物語です。


その後フランスの南西部に逃れ、

 『ペンギンくん、せかいをまわる』の絵本も

同時に描き始めました。


1940年1月、パリに戻りますが、

戦時下では、出版も法律によって厳しく制限されていました・・・。


4月にはフランス北西部、ノルマンディー地方の町に移り、

”戦時中だから なおのこと、

子どもたちに 良い本や 歌 が必要”
と、

童謡の絵本なども創作します。


5月にまたパリへと戻りますが、戦況は 日に日に悪化・・・

6月にはドイツ軍がパリに侵攻し、

ユダヤ人である二人は亡命を余儀なくされます。


わずかな荷物と、『フィフィのぼうけん』他、数点の絵本原稿を抱え、

自分で組み立てた自転車に乗り、国境を超え、

ポルトガルからブラジルへ渡る船に乗り、

4ヶ月もかけて、アメリカ・ニューヨークにたどり着きます。


その翌年、『Curious George

というタイトルで 絵本の出版が叶います。

(邦題:ひとまねこざるときいろいぼうし)




↓ こちらの絵本には、 戦争時代にも 創造する心を忘れず、

夢と勇気を持って生きぬいた二人の

長い旅の道のりが詳しく描かれています。


『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ』
文:ルイーズ・ボーデン
絵:アラン・ドラモンド
訳:福本友美子
出版社: 岩波書店




関連記事:絵本カフェ 「ペンネンネネム」



もしも戦争の混乱がなければ・・・『ペンギンくん、せかいをまわる』

の絵本は、もっと早くに世界中の子どもたちに

親しまれ、愛されていたことでしょうね。


素晴らしい絵本の原稿が守られ、遺されていたことも、

そして60年以上もの歳月を経て発見され、

出版が叶ったことも、全てが奇跡。


平和な世の中で、子どもたちが安心して

絵本に触れられる、そんな世界が広がっていきますように。

レイご夫妻の子どもたちへの愛が伝わってくる、

楽しくゆかいな絵本です。



↑「私もこの絵本が大好き!」、または
「読んでみようかな」と思ってくださった方、
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第十一候 桜始開(さくら はじめて ひらく)



春のやわらかな風に誘われて、

野山へと出かけたくなる季節。

桜の開花予想にも心が躍ります♪


大好きな緑地の桜並木。そろそろ見頃かな?と、

かれこれもう5回以上、下見に行ってます^^;


蕾もどんどん膨らんで、ちらほら咲き始めてる~♪

この春の色を、眺めていられるだけで幸せ。

「見頃まで、もうすぐ♪、もうすぐ♪」とワクワクします。


青空の下、みんなでお花見したり、

ライトアップされた夜桜の下を歩くのも素敵ですが、

夕暮れ時に、春霞の淡い空の色に

とけこむような この静かなひとときも、格別。



満開の桜を愛でた後に、

さくら吹雪の中を歩くのもまた、

幸せを感じる瞬間でもありますね。


桜が見頃になったら、

桜もちと、お花見団子と、和菓子をもって

子どもたちとお花見に行こっと♪


春いちばんの豊かで 幸せな、幸せなひととき。

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[2016/03/28 22:33] | 7号車*愛と平和の祈り | トラックバック(0) | コメント(0) |
時空を超えて*『星の王子さまとめぐる 星ぼしの旅』
『星の王子さまとめぐる 星ぼしの旅』
作:縣 秀彦
出版社:河出書房新社



星の王子さまと一緒に、

宇宙の不思議に触れることのできる

美しい写真絵本。


時空を超えて、壮大な宇宙の旅に

出掛けてみませんか?


地球から一番近い星、月に降り立ったあとは、

金星や火星などの惑星を巡り、

太陽系の果てまでやってきます。


振り返って 見ると、

地球はちいさなちいさな青い点・・・。


旅は、まだまだ続きます。

太陽系を出て、自分で光り輝く恒星のもとへ。


遠い宇宙では星が生まれ、やがて寿命をむかえ、

その一生を終えた後、またそこからくり返し、くり返し

新しい星が生まれています。


すばる(プレアデス星団) 
出典:NASA,ESA,AURA,/Caltech,Palomar Obseavatory


銀河の中には数千億個もの星があって、

その銀河も宇宙には数え切れないほどあって、

気が遠くなるほど 限りなく 果てしなく 広大な宇宙・・・。


宇宙から見ると私たちの姿は、あまりに小さく

目にすることができません。

私たちもまた「星のかけら」として

この宇宙に存在しているんですね。


『星の王子さま』の挿絵と、美しい星々の写真と、

縣 秀彦(あがた ひでひこ)さんの文章が

見事にマッチしていて、時空を超えて

本当に宇宙旅行をしてきたかのような気持ちになって、

しばらく放心状態になってしまいます・・・(笑)


縣 秀彦さんは長野県八坂村(現大町市)生まれ。

生まれ育った村の星空の美しさと、

小学校の図書館で偶然見つけた天文書籍との出会いから、

天文学者に憧れるようになったそうです。


天文への夢を諦めずに持ち続けられたのは、

高校時代の天体観測経験と、

将来への夢を語り合えた学友の存在が大きかったとのこと。


進む道は違っても、夢を語り合える友達の存在が、

夢を叶える力と勇気をくれるんですね。


この絵本には、一番最後のページに

星の王子さまの「すごろく」がついていて(^^)

その一つ一つのマスに書かれた文章もまた素敵なんです♪


例えば・・・「バラのことを思い出す。元気かな」とか、

「流れ星を発見!願い事をみんなに教えて」

などなど、楽しみがいっぱい♪


ぜひぜひご覧になってくださいね。


縣 秀彦さん監修のやさしい天文入門書、

こちらもおすすめです。

『星の王子さまの天文ノート』
出版社:河出書房新社
 監修:縣 秀彦(国立天文台)



↑興味をもってくださった方、
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********************

3月20日 春分の日。

桜の開花が待ち遠しい季節。

春の柔らかな陽ざしに包まれて、

昼下がりにはうとうと・・・

心地よい時間が流れてゆきます。


卒園式や卒業式もあり、

子どもたちの「旅立ち」のシーズンでもありますね!

子どもたちが明るい未来へ羽ばたけますように。


夢と希望をいっぱい詰め込んで、

6年間共に過ごしたランドセルも、

海の向こうへと旅立ちます。


ランドセルは海を越えて
http://www.omoide-randoseru.com/home.html


上記ホームページにて 春と秋に受付されています。

首都圏への送料のご負担のみで
お子さまのランドセルを寄付できます。



子どもたちの使用済みランドセルに

ノート、えんぴつ、クレヨン等の文具を詰めて、

世界で最も物資が不足している国のひとつである

アフガニスタンの子どもたちに

送り届けることができます。


「6年間の想い出がたっぷりと詰まったランドセルに

まごころを詰めて贈りたい。」

そんな子どもたちの想いをのせて

ランドセルが海を渡ります。



↑ 教科書も、宿題も、プリントも、
あらゆるものがパンパンに詰め込まれていたし、
あちこちにシールも貼っていたし、
とても送れる状態ではないかも・・・と
心配していましたが、まだまだ使えそう!

日本のランドセルってすごい!と実感すると共に、
平和なこの国で、毎日あたりまえに
教育を受けさせてもらえることに
改めて 感謝の気持ちが溢れてきます。
ランドセルも「卒業おめでとう」の記念撮影(^^)
***6年間ありがとう***


遠い国の 可愛い子ども達が
よりよい教育を受けられますように。
平和の祈りをこめて
[2016/03/20 00:36] | 5号車*宇宙・星・月 | トラックバック(0) | コメント(0) |
大切なものは目にみえない* 絵本で読む『星の王子さま』
この絵本は 奥本大三郎さんが

「サン=テグジュペリの名作の魅力を

今の子どもたちに伝えたい」と、

『星の王子さま(Le Petit Prince)』の中から

特に大切なところを選び抜いて、

簡潔に書き直されたものです。


原作:サン=テグジュペリ
文:奥本大三郎
出版社:白泉社


子どもの頃、家の本棚にあった『星の王子さま』。

とても長い話だし、なんとなく難しそうだったので・・・

活字を追うが大の苦手だった私は

ほとんど絵だけを見て楽しんでいました。


20歳の頃に改めて読み返してみて、

その内容の深さに 心を打たれたことを思い出します。



『星の王子さま(Le Petit Prince)』を読んで

心に残るのは、いつもこの言葉です。



「心で見るんだよ。大切なものは 目にみえないんだ。」

On ne voit bien qu'avec le coeur.
L'essentiel est invisible pour les yeux.


王子さまにとってかけがえのない存在(友達)となったキツネが

別れを告げるときに、教えてくれた言葉です。

『星の王子さま』の物語には、

心の栄養となるような 素敵な言葉が

たくさん散りばめられていますね。


「ぼくときみの 心と心を結び合わせる

ひもを作るんだね。」


「おれたちはおたがいが大切になる。

きみはおれにとって、

この世でたった一人の人になるし、

おれはきみにとって、

この世でたった一匹のキツネになるんだ。」

(『星の王子さま』 奥本大三郎訳 本文より)


キツネは王子さまに大切なことをたくさん教えてくれます。


奥本大三郎さんが、

子どもの心にも届きやすいよう、

心地よいリズムの言葉で

大切に翻訳してくださっています。


子どもたちに向けられた「あとがき」のお言葉が、

強く印象に残ります。


”言葉を大切に、

いつまでも澄んだ目をもった人でいてください”



心ないひとことが、相手をひどく傷つけてしまうこともあれば、

たったひとことが、人生を変えてしまうほどの

勇気と 希望の光を与えてくれることもある・・・


大切な言葉との出会いも

一期一会。


今のこの瞬間も、二度と巡ってこない

たった一度きりのもの。

だからこそ後悔のないように

出会いも言葉も 大切に(*^^*)



 サン=テグジュペリさんの生涯が描かれた

ピーター・シスさん作の 美しい伝記絵本。

こちらもおすすめです♪



『飛行士と星の王子さま』
サン=テグジュペリの生涯

作・絵:ピーター・シス
訳:原田 勝
出版社:徳間書店



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[2016/03/12 00:07] | 5号車*宇宙・星・月 | トラックバック(0) | コメント(4) |
愛娘に贈られた、愛あふれる絵本*『たんじょうび』
絵本『こねこのぴっち』の作者である

ハンス・フィッシャーさんの愛溢れる絵本。

可愛い動物たちと、

やさしいリゼッテおばあちゃんの物語。


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『たんじょうび』
文・絵:ハンス・フィッシャー
訳:おおつか ゆうぞう
出版社:福音館書店



今日はリゼッテおばあちゃんの76歳の誕生日。

動物たちは、大好きなおばあちゃんのために

内緒でパーティーの準備をします。


おばあちゃんが出かけている間に、大急ぎで

76本のろうそくを買いに走ったり、

ケーキを焼いたり、テーブルに飾る花を集めたり・・・

みんなで大奮闘!!!


お出かけから戻ったリゼッテおばあちゃんは、

素敵なお祝いの席に大喜び。

嬉しさのあまり、思わず涙してしまいます。


動物たちからの贈りものはそれだけではありません。

楽しいお芝居や、池に灯したキャンドルの美しい景色、


そして屋根裏部屋へと案内されたおばあちゃんが

何より喜んでくれたのは・・・!?


なんと3週間前にうまれたばかりの、

可愛い、可愛い ねこの赤ちゃんたち(*^^*)


ここで生まれた赤ちゃんのうちの1匹が

『こねこのぴっち』の絵本の主人公となります♪



(↑ こちらの小型版の「岩波の子どもの本」は、

横書き・左綴じの原書を

縦書き・右綴じで編集したものです。

そのため、絵の一部を切り抜いてトリミングしたところや、

絵が反転している箇所があります。)


(※日本では、1954年に 続編である『こねこのぴっち』が

石井桃子さんの翻訳で出版されましたが、

1965年に出版された『たんじょうび』が先のお話になります。

翻訳者が違うため、「りぜっとおばあさん」となるなど

名前にも若干の違いがあります。)



やさしいリゼッテおばあちゃんは、絵本に登場する

おばあちゃんの中で一番大好き♪

憧れのターシャ・テューダーさんのイメージとぴったり重なります。


たくさんの花々や動物たちに囲まれて、

動物たちからも愛されている、

とっても素敵なおばあちゃん。


リゼッテおばあちゃんが実在していたら、

朝から晩まで、ず~っとそばにいたい。

私もこんなおばあちゃんになりたいなぁ(^^)と思ってしまいます。


↓ こちらは迫力ある美しい大型絵本。

konekonopitti 1

『こねこのぴっち』
文・絵:ハンス・フィッシャー
訳:石井桃子
出版社:岩波書店 




ハンス・フィッシャーさんの描く絵は、

軽やかに踊っているような線描が魅力。

絵を眺めているだけで、

心がウキウキと弾んできます♪


フィッシャーさんは、魚釣りと音楽が大好きで、

心から家族を愛する、ユーモア溢れる

素敵なお父さんだったそうです。


フィッシャーさんが描いた1冊目の絵本、

グリム童話 『ブレーメンのおんがくたい』は、

長女のウルスラちゃんへの贈りもの。


絵:ハンス・フィッシャー
訳:せた ていじ
出版社:福音館書店


グリム童話『いたずらもの』は、

当時病気で寝ていた7歳の長男の

カスパール君のために描いた贈りもの。


絵:ハンス・フィッシャー
訳:さとうわきこ
出版社:小さな絵本美術館


そして、末っ子のアンナ・バーバーラちゃんに贈られたのが、

『たんじょうび』と、その続編である『こねこのぴっち』だったそうです。


いつも子どものすぐそばで

絵本をつくっていたというフィッシャーさん。

アトリエの机の下は、アンナ・バーバーラちゃんの

お気に入りの遊び場でした。


おままごとに飽きたら 「パパ、動物の絵を描いて」と

おねだりする愛娘とのおしゃべりから、

『たんじょうび』の絵本が生まれたそうです。


絵本には、愛娘の大好きな動物や、

ままごと道具など、子どもたちの”お気に入り”のものが

たくさん盛り込まれています。


愛する子どもたちのために描かれた絵本が

世界中で愛される絵本に♪


子どもたちとゆっくり向き合ったという

フィッシャーさんの温かい愛情が、

心の深~いところに伝わってきて

ページをめくるごとに 幸せな持ちに包まれます。




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[2016/03/09 00:11] | 1号車*誕生日のおはなし | トラックバック(0) | コメント(4) |
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プロフィール

結衣

Author:結衣
『絵本からあふれる愛』 をテーマに♪
てくてく心のおもむくままに、愛溢れる絵本と大好きな作家さんのこと、日々のワクワクを綴っていきたいと思います。

夢は、お母さんと子どもたちが笑顔になれる 温かな居場所、 絵本&ソーイングspaceをつくること♪
子どもたちの刺繍クラブをつくること♪

好きなことば・・・
『千里の道も一歩から』
『Think Globally,
Act Locally』

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